王者の風格
今や『ハイブリッドカー』は、身近な存在となった。
エンジンと電気モーターを組み合わせて走るクルマ。
そんな夢のようなハイブリッドカーを一気に身近な存在へ築き上げ、今や常識と言えるほどまでに押し上げたクルマこそ、プリウスである。
現行で4代目となったプリウス。その歴史は日本のハイブリッドカーの歴史そのものだ。
新型になり、より強い個性を手に入れたプリウス。
まずはエクステリアデザインから見ていこう。
いつの時代においても近未来的なデザインを採用しているプリウス。
特に今回の新型については、非常に個性的なデザインとなったゆえ、巷では賛否両論だ。
好みは完全に分かれるデザインだが、その分、押しが強く、個性を発揮したい方にはお勧めできると思う。
では、インテリアはどうだろうか?
インテリアはエクステリアほど尖ったデザインではないが、こちらもやはり、近未来的なデザインだ。
また、色使いも個性的で、明るい室内空間が広がる。
メーターパネルは液晶パネルで表示され、様々なグラフィックも多様に表示できるものになった。
一昔前のメーターパネルとは一線を画すデザインだ。
その空間は、あたかも宇宙船に乗っているような感覚である。
そして、このクルマのハイライトと言えるのが、お馴染みのハイブリッドシステムである。
基本的にエンジンは先代と同じであるが、モーターとバッテリーが新しくなっており、先代モデルに比べ、出だしの発進加速が力強くなったのが大きなポイントだ。
このおかげで、エンジンをあまり使わずにストップ&ゴーを繰り返すことが可能となった。
特に都市部においてはその恩恵は絶大で、先代モデルは『燃費をたたき出すために、我慢の走り』が必要であったのに対し、この新型は『普通に走って』大きく燃費を伸ばすことが可能になった。
この数値を見て欲しい。
AVG.31.6km/Lは平均燃費の値であるが、街中を何も考えずに走ってこの数値が出るとは驚きだ。
100km走るのに必要なガソリンはわずか3.2L・・・・・。
もはや車の燃費ではない。
もちろん、少し、気を使ってエコランしてやれば、カタログ燃費もたたき出すことが可能である。
また、新型になってからTNGAというトヨタの新しいプラットフォームが採用されており、様々なメディアの情報のとおり、先代モデルよりも静粛性と走行安定性が大幅に向上しているのも大きな進化のポイントだ。
これなら「ハイブリッドカー(プリウス)=燃費が良いだけ」という固定観念も崩れるであろう。
静かに走行し、より静かな空間を手に入れた新型プリウス。
これなら夜の都会の静寂なドライブにも、スマートに対応できるだろう。
『なぜ巷ではプリウスが売れ続けているのか?』
その答えは、乗れば、おのずと見えて来るに違いない。
絶対的な王者の座は、まだまだ当分揺らぐことはないだろう。
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