古に想いを馳せて・・・。

この前は東北道自動車道の名物パーキングエリアである羽生PAをご紹介した。

〖羽生PA下り線はこちら〗

パーキングエリアで一服したあとは、東北道を北へと向けて進路をとる。

今回の目的地は「日光」。そして日光の代表的なスポットと言えば、やはりここ。

日光東照宮である。

今回は、大人にこそふさわしい旅だ。古に思いを馳せ、歴史ロマンを感じる旅をご紹介しよう。

早速、東照宮の入口にかかる「神橋」を渡り境内へ入っていこう。

この日光東照宮が築かれたのは、徳川家康の遺言からだ。

一説によれば、「日光山に小さな堂を建て、神として祀ることで八州(現在の関東地方)の鎮守となろう」という説がある。

また、家康が目指した「八州の鎮守」とは、日本全土の平和の守り神でもあり、江戸時代の徳川幕府の安泰と日本の平和を守ろうとしたとも伝えられている。

そして、荘厳で広大な参道を歩いていると、いよいよ本殿へと近づいてくる。

本殿の前にあるこの門は、有名な「陽明門」だ。

数多くの彫刻で覆われていることが有名なのはもちろんだが、この門の12本の柱のうち1箇所だけ上下逆さになっているのはご存知だろうか?

実は、1箇所だけをわざと上下逆さにすることで、「完璧ではない神社を完成させて末世まで崩壊を防ぐ」という意味合いから、「魔除けの逆柱」として称されているのである。

ぜひとも「完璧ではない神社のシンボル」を自身の目で見つけていただきたい。


本殿を参拝した後は、東照宮の中でも特に有名なポイントを巡ってみよう。

まずはこちら。

学校の教科書などにも登場する「見ざる、言わざる、聞かざる」であるが、この三猿の意味を知っている方は意外と少ないのではないだろうか?

少し紐解くと、論語の「不見・不問・不言」の教えが8世紀頃に天台宗の留学僧を経由して日本に伝わった際、語呂合わせと信仰にあった[猿(ざる)]が語尾について「見ざる、言わざる、聞かざる」になったとか。

そして、この本来の意味は「幼い頃は、世の中の悪いことを見たり、聞いたり、言ったりせず、素直になりなさい。」という教育論的なものがあり、それが大人になっても「人の悪いところは見ず、人の悪口は聞かず、そして自らも人の悪口を言わないようにすれば、世の中の争いを起こさずに済む。」という深い意味合いがあるのだとか・・・。


少し感慨深くなったところで、お次は「眠り猫」を見てみることにしよう。

先ほどの陽明門や三猿を含め、日光東照宮の建物には動物をモチーフにした木彫りの彫像が多いのが特徴的である。

そして、これらの動物のほとんどは「平和」を象徴しており、この「眠り猫」もそのひとつだ。

見る角度や方向によって、2つの意味合いをとることができるのであるが、読者の皆さまはお分かりだろうか?

この眠り猫の先には、東照宮のご神体である徳川家康が祀られるのだが、眠り猫が踏ん張っている体勢をとっていることから、寝ていると見せ掛けておいて、いつでも飛びかかれる姿勢をとってご主人(ご神体)を護っているともいわれている。

その一方、眠り猫の裏には雀の彫刻があり、たとえ雀がいたとしても「猫が眠れるほどの平和」というのも表している。

どちらの意味に捉えるにかはあなた次第。

一つの事象についてたくさんの解釈ができるのもまた乙なものである。


今回は、東照宮の中でも有名なポイントに焦点を当ててご紹介したが、これだけでも学ぶべきものが数多く存在するのである。

たまには雄大な歴史のロマンに思いを馳せてみるのはいかがだろうか?

これぞ大人の愉しみである。

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