箱根・天山湯治郷 with BMW・2 Series Active Tourer
先週までは梅雨の晴れ間が多い印象だったが、梅雨らしさが日を追うごとに戻ってきた。
雨が続くこの季節だからこそ、趣を楽しめる場所へとご案内しよう。
今回の旅のお供はBMW 2 series Active Tourerだ。
BMWのクルマ造りの方程式であるFRレイアウトと50:50の前後重量配分を初めて破り、BMWブランドとしては初めてFFモデルとして登場したクルマだ。
BMWの中では異色なモデルであるActive Tourer。果たしてどんな世界を見せてくれるのだろうか?
まずは恒例のエクステリアから。
OFFをアクィブに過ごすユーザー向けのクルマである、Active Tourer。
積載性を重視したそのフォルムは従来のBMW車にはなかったシルエットだ。
このクルマが発表されてからというもの、国産のミニバンやワゴンがBMWディーラーに並ぶことが増えたという。
今までBMWに縁がなかったユーザーを確実に取り込んでいるこのモデル。
往年のファンからは賛否両論があるようだが、ビジネス的には間違いなく成功したと言えるだろう。
続いてはインテリア。
インテリアは、他のモデルと同様にBMW流が貫かれている。
ドライバーを中心としたコックピット、アンバーレッドの照明など、スポーティーな雰囲気が満載だ。
肝心の走りは、このボディータイプのクルマでは『別格』だ。
MINIで鍛えた技術がふんだんに盛り込まれており、FFのネガティブな要素はほとんど感じない。
ワゴンタイプのクルマであっても駆け抜ける歓びはきちんと確保してあるあたりがさすがBMWだ。
もちろん、サーキットのような場所で限界域まで追い込めば、他のBMWのセダンタイプのクルマと比較して、ネガティブな要素は出てくるに違いないが、日本の一般道で走るレベルでは全く気にならない。
これなら、お父さんもしっかりと愉しめるはずだ。
ただ、唯一気になった部分を挙げるとしたら燃費の悪さだ。
今回はガソリンエンジンの218iを用意した。
搭載されているエンジンは直列3気筒エンジンで、カタログ上の燃費は悪くないはずだが、実質燃費はカタログ値の約65%程と、かい離が大きかったのが気になった。
もし、このクルマを選ぶとしたら間違いなくディーゼルエンジンを搭載した218dをお勧めしたい。
ボディタイプも含めディーゼルエンジンの方がクルマのキャラクターにマッチしているだろう。
さて、そんな駆け抜ける歓びを存分に味わいながら向かった先は箱根だ。
今回やってきたのは箱根の旧東海道沿いにある『天山湯治郷』
魅力的な湯処が多い箱根エリアであるが、数ある名湯の中でも、筆者が最も好きな温泉だ。
まるで風格のある旅館のようだが、ここは日帰り温泉の施設なのである。
雨の多いこの季節こそ行きたい、天山湯治郷。
その理由はこの『隠れ家感』と『雰囲気』に尽きる。
濡れた石畳がさらなる趣を引き立ててくれること請け合いだ。
雨はネガティブな要素ではなく、さらなる『趣』を引き立てるための引き立て役に過ぎない。
厳かな雰囲気のあるフロントをくぐり、旅館のような雰囲気の店内へと踏み入れてみる。
さながらここが日帰り温泉の施設というのを忘れてしまうような空間だ。
日没後の心地よい夜風を感じながらメインの湯船へと向かう。
湯船は当然撮影が禁じられているので、気になった方は是非とも現地へ足を運んで頂きたい。
温泉の泉質もさることながら、何より雰囲気が抜群だ。
雨の滴る音や虫の音を感じながら、心行くまで温泉を堪能してほしい。
雨も愉しむ。これぞまさにオトナの贅沢だ。
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